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まるごとサーバサイドJava
JDeveloperで学ぶJSF入門

第4回:環境設定

著者:WINGSプロジェクト  佐藤治夫(株式会社ビープラウド)、
小泉守義

監修:山田祥寛   2006/8/2
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はじめに

   今回はJSF開発に必要となるソフトウェアと、サンプルの実行に使用する開発環境のインストール方法を説明します。

JSF開発に必要なソフトウェア

   JSFアプリケーションを開発/実行するには、次のソフトウェアが必要になります。


1. Java VM

   JSFの仕様で定められている範囲で利用する場合、バージョン1.3以上のJava VMが必要になります。しかし、実際の利用にあたっては、カスタムコンポーネントなどの要求に合ったバージョンをインストールする必要があります。ほとんどの場合、J2SE 1.4以上ならば問題はないでしょう(2006年7月現在)。


2. サーブレット/JSPコンテナ

   サーブレット/JSPコンテナは、サーブレットAPI 2.3/JSP 1.2以上をサポートしている必要があります。この要件を満たしているコンテナとして、次のものがあります。

  • Apache Tomcat(バージョン4.1以上)
  • Caucho Resin
  • BEA WebLogic Server(商用)
  • IBM WebSphere(商用)
  • Oracle Application Server Containers for J2EE(OC4J)(商用)

表1:要件を満たしているコンテナ

   JSFの仕様を満たすものであれば、どんなコンテナでも利用できるというところが標準化の強みです。


3. JSF実装

   JSFはあくまでも仕様なので、その仕様を実現した実装が必要となります。実装の代表的なものとしては、Sunが無償で配布している「JSF ReferenceImplementation」があります。名前が示すとおり、これは「参照実装」なので実装は最低限の機能しか実装されていません。

   また、オープンソースの実装として有名なのは、Manfred Geiler氏とThomasSpiegl氏によって開始されたプロジェクトであるApache MyFaces
http://myfaces.apache.org/)です。MyFacesは、仕様で定められている標準UIコンポーネントだけではなく、さまざまな拡張コンポーネントも提供しているところが特徴です。


4. 統合開発環境

   現在では、JSF対応の統合開発環境(IDE)が市場に数多く出回るようになっています。統合開発環境は、JSFアプリケーション開発に必須ではありませんが、統合開発環境を導入することで、JSFの利点を劇的に引き出すことができます。

   JSFに対応している代表的な統合開発環境として、次のものがあります。


表2:JSFに対応している統合開発環境

   また、Eclipse用のプラグインには、次のものがあります。


表3:Eclipse用のプラグイン

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著者:WINGSプロジェクト 佐藤治夫(株式会社ビープラウド)、小泉守義 監修:山田祥寛
著者プロフィール
著者:WINGSプロジェクト 佐藤治夫(株式会社ビープラウド)、
小泉守義
監修:山田祥寛

WINGSプロジェクトは、有限会社WINGSプロジェクト(代表取締役山田祥寛)が運営するライティング・チーム。海外記事の翻訳から、主にサーバサイド分野の書籍/雑誌/Web記事の執筆、講演、アプリケーション開発などを幅広く手がける。2006年7月時点での登録メンバーは20名で、現在も一緒に執筆をできる有志を募集中。執筆に興味のある方は、どしどし応募いただきたい。


INDEX
第4回:環境設定
はじめに
  本連載で使用するソフトウェア
  Tomcat+MyFacesを使ったデプロイ環境の構築